ネパールタイム・フィリピンタイムから学ぶ期待しない生き方

針がない時計。ネパールにて。 ネパール
時計がかかっているが、よく見ると針がない(ネパール)
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日本は世界でも類にみない時間に厳しく、正確な国です。
ほとんどの人が会社や学校に時間通りに行きます。
電車やバスは時間通りに出発、到着します。
プライベートの約束でも、みんな時間を守ります。

 

以前、高速バスに乗り到着がたった1分遅れたとき、運転手さんが

「皆様の貴重な時間をいただいてしまい、大変申し訳ございませんでした。」とアナウンスをしたときは、

さすがにこちらが恐縮してしまいました。

 

それでは、日本以外の国ではどうでしょうか?
海外に行ったことのない方でも、多くの海外の国は時間にルーズというのを聞いたことがあるのではないでしょうか?

現地に行くと、ネパールタイムとかフィリピンタイムというのをよく聞きます。
実際のところは、どうなのでしょうか?

 

ずばり、ルーズです!

 

もちろん、国やシチュエーションには寄ります。
でも基本的には日本に比べれば時間に対してルーズな国が多いです。

 

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時間感覚の違いの例

私が今まで海外で体験した時間感覚の違いの一部を紹介しましょう。

待ち合わせ時間を守らないというより・・・(フィリピン)

約束の時間に来ない。
2時間待っても来ない。
結局来ない。
次の日に約束しなおす。
結局また来ない。
※)これはフィリピンの友達に聞いた話です。

 

待ち合わせ時間に駆け引きがある(フィリピン)

19時に待ち合わせでみんな合意。
しかし裏側では綿密な駆け引きが。
どうせ19時にはこないし19時半でいいだろうという者が現れる
20時だな。みんなが集まるのはと考えるものも現れる。
結局、みんなが揃うのは21時頃になる。

 

遅れてきたのに、余裕なバスの運転手(東南アジアに多い)

30分遅れでバスが到着。
時間を取り戻そうとすることもなく、すぐにバスが突然停車。
ドライバーが食堂で朝ご飯を食べ始める。
お腹がいっぱいになってようやく順調にスタート・・・、
かと思いきや、再び停車。
途中の店でなにやら買い物。
再び発射するも予定外のところでまた停車。
その場で待っていた友達に買ったものを渡す。
買ったものは友達へのプレゼントでした。

 

注文を受けてから、作ります(ネパール)

日本でもありますよね。
でも、かかる時間が半端ではないのです。
チャーハンを頼んだら待つこと一時間。
米を炊くところから始めます・・・

バスの写真。(ネパール)

バスも最新式じゃないし、乗ってる方も運転手さんも疲れるよね。ゆっくり行きましょう。(ネパール)

ネパール版の餃子、モモの写真。(ネパール)

ネパール版の餃子、モモ(正確にはチベット料理)。食堂によっては注文を受けてから皮を作り始める。(ネパール)

私はそこまで時間に厳格なほうではなかったのですが、正直イライラもするし腹も立つことも多くなりました。ああ、やっぱり自分は日本人だなと思ったものです。

でも今では、そういったことも腹が立たなくなり、自分の中で処理できるようになりました。
それでは、どのように処理できるようになったのかの方法を紹介します。

相手の価値観を理解しよう

まず前提として、時間が正確でない国では「時間を守らない=失礼」という概念がありません。
悪気があってしているわけではないのです
ましてや、失礼なことをしてやろうと思っているわけでもないのです。

これが理解できないと、なかなか自分の中で冷静に処理するのは難しいです。

逆に日本では、「時間を守らない=人の時間を奪う=人に迷惑をかける」という概念です。
日本人の精神「人に迷惑をかけない」に基づいています。

 

そもそも、「時間」に対する捉え方・価値観が違うのです。
捉え方・価値観が違うので、議論をしたり怒ったりしても意味がなく体力を消耗するだけの結果になります。
そして、体力を消耗しストレスをためるのは怒った方です。
怒ると本当に疲れるし、損ですよね・・・。

 

基本的に、時間に正確でない国での時間の捉え方は、

「全く決めておかないのもまずいし、一応こんな時間にしておこうか」
「あとはその時の都合もあるし、お互いフレキシブルに!」
「時間に動かされずに、自分の意志で動こうぜ!」

くらいのものです。

 

時間に限らず、相手の物事に対する捉え方・価値観を理解するところがスタート地点です。

笑顔の集合写真。(ネパール)

「そんな難しい顔せず、もっと気楽にいこうぜ!」(ネパール)

そういった環境でストレスをためないためには

先ほど、海外で体験した時間感覚の違いをお話しいたしました。
不思議なことに、その体験の中で地元の人で起こっている人は全くといっていいほど見たことがありません。
起こったり、イライラしたりしているのは私たち日本人をはじめ、東アジア、欧米の人が多いですね。

 

2時間以上待ち、結局友達がこなかった私のフィリピン人の友達も怒っていませんでした。

バスの運転手が朝食のためバスを停車させた時、何人かのお客さんは楽しそうに一緒に朝ご飯を食べていました。

 

なんでそんな平気な顔でいられるのかと友達に聞いたところ、

「そもそも、そんなに相手に期待をしていないし、時間にも期待もしていない」とのこと。

単純な言葉でしたが、何かスッと気持ちが楽になった瞬間でした。
確かに私は、知らず知らずのうちに、いろいろなことを周りの環境や人に期待して生きてきました。

 

期待すること自体は悪いことではないと思います。
でも、それがいつの間にか度を越えて
「こうなって当たり前」
「こうならないとダメ」
「自分はこう思うから人もこう思うはず」
というおごりや欲になっていたのではと感じたのです。
自分ではコントロールできないことに対して、期待し持っていました。

 

そのおごりや欲が裏切られたときに、腹が立ったり、ストレスがたまったり、疲れたりします。
でもそもそも期待をしなければ、裏切られることはありません(=腹が立つことがない)

 

自分では時間管理は上手な方だと思っていましたが、周りが時間通りに動かなければ、予定も組めないし、自分のスケジュールも時間通りにいくわけありません。
日本では、周りの環境が時間通りに動いてくれていたため、自分も時間管理ができたのです。
実にありがたい環境だったのに、感謝という気持ちも忘れていたように思います。

 

牛が道を歩く(ネパール)

牛がいつ道を塞ぐかはスケジュールの立てようがありません。(ネパール)

トライシクルを押す人たち(フィリピン)

突然、乗り物が壊れることもしばしば。そんな時はみんなで押しましょう。(フィリピン)

ネパールやフィリピンでは、

「周りに対して、必要以上の期待をしない」

というストレスを溜め込まず、平常心でいられる考え方を教えてもらいました。

期待をしなくなってから私に起こったこと

期待をしなくたってからは、いいことがいっぱい起こりましたよ!

  • 期待をしないから気持ちが楽
    期待をしなくなってからは、腹が立たなくなり、気持ちが楽になって自然に笑顔が出るようになりました。相手に対しての疑いの気持ちもなくなるし、素直に相手に接することができます。そうすると相手との関係もより良くなっていきます。

 

  • 期待をしないから、すごく小さなことでも素直に感謝ができる
    期待をしていないと、約束通りの時間に相手が来た時や、思ったような行動をしてくれた時にものすごく嬉しくなります!どんな小さなことでも嬉しくなります!感動します!そして、素直に感謝できるようになりました。

 

  • 期待をしないから、自主的になれる
    期待をないということは、何が起こるか分からないということです。
    時間通りに行くかもしれないし、いかないかもしれない。
    突然の空き時間ができるかもしれません。
    そんな時には、いくつかの選択肢を自分で用意しておく必要があります。
    もし時間通りに来なかったら、ブログを書こうとか。
    それでも時間が余ったら、英語の勉強をしようとか。
    時間通りいけばそれでよいし、いかなくてもブログを書いたり、英語を勉強したりする時間ができるのでラッキーですね。結局、待ち合わせ相手が来なかったフィリピンの友達も、私にこう話していました。
    「ちょうどデパートに行きたかったし、読書の時間もできたし、それはそれでラッキーだったよ」
    周りのことは自分の思い通りにいかないので、常にいろんな選択肢を考える癖ができ自主的になります。

 

 

笑顔が素敵なフルーツ売りのおじさん(ネパール)

予定通りにいかないときは、時間つぶしに散歩すれば出会えるはずのなかった笑顔にも出会えるかもしれません。(ネパール)

まとめ

今回の記事では、海外の時間感覚の私の体験を紹介しました。
私が伝えたいのは、もちろん、時間に対する考え方のどちらが正しいかということではありません。

 

  • 同じ物事でも捉え方に違いはあり、理解をしようとすることが大切。
  • 自分がどうすることもできないことに過度に期待するのはやめよう。
  • 期待をしなければ、素直に感謝ができるようになって、楽に生きることができるよ。

 

同じ日本人同士でも物事の捉え方は人それぞれです。

良い意味で、期待をしないということは心の余裕ができてより楽しく生きられると思います。

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